【軽井沢・散策】旧軽の喧騒を避け、歴史ある通り10選を歩く

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古くから避暑地として人気を集めた軽井沢には、天皇陛下をはじめ、多くの華族や政財界人、文人が訪れました。そしてさまざまな物語、エピソードが生まれ、それらを忘れず刻み付けるように、レーン(通り)に名前がつけられたのです。今回は、その中でも代表的な歴史ある通りをご紹介したいと思います。どれもウォーキングやサイクリングに打ってつけの、心地いいレーンです。

1.ささやきの小径

軽井沢・ささやきの小径
ささやきの小径

JR軽井沢駅の南口から徒歩約20分。「軽井沢本通り」から「新渡戸通り」に入り、その後、「矢ケ崎通り」に折れて、途中で矢ケ崎川を渡ると「ささやきの小径」に出会います。別名として「サナトリウムレーン」「恋人達の小路」「アカシアの小路」とも呼ばれています。

結核患者の療養施設として大正10年に設立されたサナトリウム。作家・堀辰雄が入院していたことでも有名で、彼が道に沿って並ぶアカシアの並木を愛したことから、「アカシアの小路」と呼ぶ方も多いそうです。

2.三笠通り

三笠通り

旧軽井沢ロータリーから、旧三笠ホテルに続く道。それが「三笠通り」です。道路中央の落葉松並木を挟み、上りが旧三笠ホテル方面、下りが軽井沢駅方面に向かう、2本の道がまっすぐと伸びる美しいレーンです。左右に分かれた道には高低差があり、高いほうはかつて草軽電気鉄道が走っていた線路の名残なのだそう。

軽井沢・三笠通りのカラマツ
野澤源次郎が植林した樹齢100年を超えるカラマツ。

貿易商社「野澤組」の野澤源次郎氏が別荘地の造成にあたり、このあたりに落葉松を植林したことから、この美しい道は生まれます。三笠通りは、新日本街路樹百景にも選出されています。

3.万平通り

万平通りカラマツ

「軽井沢本通り」にある中華料理の名店「榮林」から「万平ホテル」に向かう道。普通車でもすれ違うのは容易ではないとても細い道です。豊かな自然に包まれたその場所は、ウォーキングやサイクリングで森林浴を楽しむのに最適です。「ささやきの小径」からも入ることができます。

万平通り・榮林
写真の右手が「榮林」。ここが万平通りの始まり。
万平通りの道標
万平通りの道標

4.細川レーン

軽井沢・細川レーン
田辺レーンから細川レーンへの分岐点

「細川レーン」は、「三笠通り」から精進場川を隔てた西側に位置します。その周辺は大正期に華族や政財界人の別荘が建ち並びました。旧細川侯爵家の別荘があったことから「細川レーン」と名付けられたそうです。「細川レーン」には、今もその時代の別荘がいくつか残っています。

軽井沢・細川護煕
旧細川侯爵家の別荘。歴代首相の細川護煕氏もここを訪れるのでしょう。

戦後の総理大臣として有名な田中角栄氏は、旧徳川圀順別荘(水戸徳川13代、政治家)を買収。大正9年に建てられた洋風別荘を総理大臣時代にも使用していたそうです。晩年に体調を崩した際は、ここで静養しました。「細川レーン」の一番奥には、現在、非公開ながら「田中角栄記念館」があります。

田中角栄記念館は休館中でした。(2019年夏)

時代の寵児の別荘 中曽根から櫻井翔

田中角栄記念館横の敷地は以前、歴代首相中曽根康弘の別荘がありました。(地元情報)そこを売却したらしく(相続?)あらたに5区画の別荘が建ち並んでいますが、そのうちのひとつは、人気グループ「嵐」の櫻井翔が、父(総務事務次官)と母のために建てた別荘です。

軽井沢の櫻井翔別荘

5〜6.旧ゴルフ通り〜御水端通り

旧ゴルフ通り

「三笠通り」から「旧軽井沢ゴルフクラブ」まで伸びる東西の道を「旧ゴルフ通り」、そしてそのまま道なりに進めば、「御水端通り」、その先は「雲場池」へとつながります。このエリアは軽井沢を代表する高級別荘地「旧軽井沢」の中でも、もっともステータスの高い「鹿島の森」があるところ。樹齢100年以上と思われる巨木が連なり、道の両脇は浅間石積みの塀。そこは苔むし、深い緑が広がります。また「旧ゴルフ通り」沿いには、明治天皇の来軽時に使用された御膳水の湧き水である源泉もあります。「ホテル鹿島ノ森」の敷地内にあるため道路からは見えませんが、軽井沢の歴史が感じられる通りです。

7.堀辰雄の径(フーガの径)

堀辰雄の小径

「堀辰雄の径」は、「軽井沢本通り」から「万平通り」を進み、「矢ケ崎川」を渡る橋を右折したところにあります。その道沿い「1412区画」に堀辰雄の別荘(現在、軽井沢高原文庫に移築)がありました。堀の作品である「美しい村」の中には、近くのチェコスロバキア公使館別荘(1415区画)から、バッハのト短調フーガの美しい旋律が聞こえてくる名場面があり、別名「フーガの径」とも名付けられています。

8〜10.鳩山通り、近衛レーン、大隈通り

鳩山通り

鳩山一郎、近衛文麿、大隈重信といった3人の政治家の別荘があったことから名づけられました。「雲場池」周辺を散策するときにおススメの道です。

「鳩山通り」は、軽井沢本通り東雲交差点を起点に始まります。落ち着いた雰囲気の別荘地内の直線道路で、「離山通り」を通り抜け、「鹿島の森通り」に突き当たるまでの1㎞ほど。途中に鳩山別荘があります。

鳩山通りの道標
鳩山通り
鳩山通り
鳩山別荘
鳩山別荘

近衛レーン

近衛レーン

「近衛レーン」は、「離山通り」を北東に進み、左折したところから始まります。精進場川を渡ると、そこには美しい落葉松の並木道が。近衛文麿は、ここに建てた近衛文麿山荘で組閣の準備をしたり、早期戦争終結のための策を練っていたそうです。

大隈通り

軽井沢大隈早稲田

「大隈通り」の起点は、「雲場池通り」の終点です。早稲田大学の創設者であり、首相であった大隈重信の別荘があったことから名づけられました。道幅は狭く、浅間石の塀が続きます。モミと落葉松が入り混じった林は、他の通りと同じく、木漏れ日がとても美しい道です。

野澤源次郎が植林した樹齢100年を超えるカラマツの巨木。

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