中軽井沢エリア、千ヶ滝に向かう道すがらにある「セゾン現代美術館」。500点にも及ぶ現代美術コレクションは、訪れる人に感動と新たな審美眼を与えてくれるものばかり。絵画だけでなく、彫刻作品も多数展示されています。また美しい庭園やカフェ、ショップもあり、作品を閲覧するだけでなく、ゆったり、のんびりくつろぐ時間も手にできます。そんなセゾン現代美術館の魅力をご紹介しましょう。
伝統的な価値の承認者=保護者としての美術館からの脱皮を目指して
セゾン現代美術館のはじまりは1981年。故堤清二氏の意向により、「現代美術」を対象に、実験的な創造の場となる「生きた美術館」として設立されました。伝統的な価値の承認者=保護者としての美術館からの脱皮という強い思いもあったそうです。
セゾン現代美術館の前身は、1962年に東京・高輪に開館した「高輪美術館」。1991年にセゾン現代美術館と改称し、再スタートを切りました。
美術館の設計は、建築家の菊竹清訓氏。庭園は、美術家である若林奮氏によって基本プランがつくられました。庭園には彫刻作品が常設展示されています。
錚々たる現代美術作家の作品が、ずらりと並ぶ
セゾン現代美術館のコレクションは、西武百貨店や西武美術館、セゾン美術館で開催された展覧会を通じて主に形成されています。1914年のマン・レイからはじまり、ワシリー・カンディンスキー、パウル・クレー、ジョアン・ミロ、アレクサンダー・カルダー、アメリカ現代美術では、イヴ・クライン、フランク・ステラ、サム・フランシス、ジャスパー・ジョーンズ、アンディ・ウォーホル、アンゼルム・キーファーなどの作品を収集。日本現代美術では、荒川修作、堂本尚郎、菅井汲、加納光於、宇佐美圭司、中村一美などの作品がコレクションされています。
単なる美術館としてではなく、心を癒す場所として
がアートを巡る庭園
セゾン美術館のコンセプトは、「緑の中の美術館」。軽井沢の豊かな自然にしっとりと溶け込む、数寄屋造りのような低層建築となっています。そこに広がる庭園は、緑の中に小川が流れる美しく、心地いい空間。回遊式に16の作品が展示されています。自然の美と人の手による造作美との共演は、訪れる人の心を洗います。
【軽井沢・セゾン現代美術館】アートを巡り、新緑の庭園を楽しむ
カフェ・ヤマアラシ
セゾン現代美術館にある「カフェ・ヤマアラシ」のテーマは、「自然に丁寧に大地に感謝して」です。地元産の旬のオーガニック素材を用い、シンプルで味わい深い料理を提供してくれます。本格麻婆など、西武グループクオリティの料理は食通も唸らせます。
実はココ、入館料を払わなくても利用可能なのです。近くにある星野エリアのハルニレテラスはいつも混雑していますが、カフェ・ヤマアラシはそこに負けず劣らず素敵な場所なのに、結構ゆとりがある超穴場!
店内は本棚に囲まれており、芸術、自然、民族歴史、自然科学、旅などの書籍が並びます。オリジナル焙煎コーヒーを飲みながら緑に包まれ読書にふける。そんな大人の軽井沢タイムを楽しむには、うってつけの場所です。
セゾンアートショップ
おいしいアート(好きなアートに理由はない、好きなものは好きだ!)をテーマに、個性的なデザイングッズが取り揃えられています。自分への記念の品として、大切な人へのおみやげとして。必ず立ち寄りたい場所の一つです。
Gallery
まとめ
多様な作風のコレクションを眺めていると、その中に必ず自らの感性に響くものが現れます。ぜひセゾン現代美術館で、新しい発見や気づきを与えてくれる有意義な時間を過ごしてください。豊かな自然美と造形美のコラボレーションが、ここにあります。
住所 | 北佐久郡軽井沢町大字長倉字芹ケ沢 2140 |
電話番号 | 0267-46-2020 |
開館期間 | 4月〜11月 |
開館時間 | 10:00 ~ 18:00 (4月 – 10月)、10:00 ~ 17:00 (11月) |
休館日 | 木曜日(8月は無休) |
入館料 | 一般:1,500円 大高生:1,000円 中小生:500円 |
駐車場 | 美術館入口の正面に30台(未舗装) |
URL | https://www.smma.or.jp/ |