【軽井沢彫】細やかな彫刻が人気を集める家具・小物

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軽井沢には素敵な家具・小物があるのをご存知でしょうか。その名も「軽井沢彫」。細かな装飾が施されたそれは、外国の方々から深く愛され、軽井沢にあるホテルなどにも設えられています。今回は軽井沢彫が誕生した背景や、その特長などをお伝えしたいと思います。

日光の腕のいい職人たちが集められ、誕生した軽井沢彫

軽井沢彫

明治18年、宣教師アレクサンダー・クロフト・ショーが軽井沢を訪れ、避暑地軽井沢の歴史の幕が開いたことは、「cocodoco 軽井沢」でもご紹介しています。以来、数多くの別荘が建てられ、たくさんの外国人がやってくるようになりました。

ショー胸像
宣教師アレクサンダー・クロフト・ショーの胸像

別荘が多くなるにつれて、そこに設える家具の需要が急増します。当時の外国人たちは、木彫り細工の装飾が施された家具をたいへん好んだそうです。そこで優秀な木彫り職人はいないかと探したところ、その頃、日本で最も華麗な木彫細工の一つと謳われていた日光の木彫り職人たちに白羽の矢が立ちました。軽井沢に呼び寄せられた彼らは、さっそく外国人の好みに合わせて家具をつくります。それが現在の軽井沢彫家具の原型というわけです。

彼らの素晴らしいところは、優れた彫刻技法だけではありませんでした。外国人たちの好みやニーズに合わせるため、西洋家具の形式を採り入れ、そこに日本古来の技法を融和させたのです。祖国に帰る際に持って帰れるように、簡単に分解・組み立てができる構造に。釘は1本も使用せずに仕上げたのでした。

自分たちのやり方に固執することなく、柔軟に対応する。これは日本人の得意とするところであり、とてもいい部分ですね。この独特の技法は軽井沢彫として長野県伝統工芸品の指定を受け、いまも受け継がれています。

ちなみに冒頭にホテルなどにも設えられていると書きましたが、有名なところでいうと「万平ホテル」。ジョン・レノンが好んで宿泊したアルプス館の部屋にも、軽井沢彫の家具が置かれています。

海外で愛される葡萄柄、日本情緒を強く感じさせる桜の花柄が人気に

軽井沢彫

軽井沢彫の図柄は、当初、日本で愛されてきた松や竹、梅、牡丹、菖蒲、菊などがあしらわれていましたが、その後、外国人の要望を聞く中で、葡萄やより日本情緒を感じさせる桜の花が盛んに用いられるようになったそうです。また、彫刻を家具全面に施したものが好まれました。しかし現在は、ポイントで印象的に彫刻を施した家具が主流となってきています。

材料の最高峰は橡の木。数年かけて自然乾燥させ、高品質な家具を製作

軽井沢彫は、材料にもこだわっています。使用する主なものは、橡(とち)の木、朴(ほお)の木、桂の木、科の木などの広葉樹。樹齢は100年を超えるものを厳選するそうです。伐採後は数年かけて自然乾燥させることで、狂いの無い高品質な家具を生み出します。

美しい木目や粘り気を持つ橡の木は、軽井沢彫の最高峰の材とも言われており、それはバイオリン製作にも用いられています。これからお気に入りの軽井沢彫を探す方は、こういった材料にこだわってみるのもいいかも知れません。

軽井沢彫の名店はこちら。お気に入りの逸品を見つけよう

大坂屋家具店

軽井沢彫・大坂屋家具店

誕生は明治25年。以来、120年以上にわたり、軽井沢彫をつくり続けている老舗です。伝統を大切にしながら、新しいデザインや装飾にも取り組み、お客様が本当に欲しいものを常に追求しておられます。

大坂屋家具店 HP

一彫堂

軽井沢彫・一彫堂

昭和2年創業。初代が軽井沢彫家具の元祖といわれる清水謙吉商店に入店し、腕を磨いたそう。昭和初期より万平ホテルにも納められたというその確かな技術・作品は、いまも職人たちの手によって継承され続けています。

一彫堂 HP

シバザキ

軽井沢彫・シバザキ

創業は昭和22年。家具のほとんどが一品製作で、お客様の要望を職人が丁寧に形づくります。上皇后美智子さまがご結婚の際の調度品にとお求めになられた手箱も、ここでつくられたものです。

シバザキ HP

軽井沢彫のお店 アクセス

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