軽井沢には、食通を唸らせるお店がたくさんありますが、今回ご紹介する中華料理 榮林 軽井沢店もその一つ。旧軽井沢にほど近い自然豊かなロケーションの中に、コテージ風の母屋と、端正なお座敷のある別館が佇みます。
本店は東京・赤坂。昭和31年に創業しました。実は軽井沢店も同じく昭和31年のオープンなのだとか。別荘族に愛され続ける榮林の魅力をお伝えしたいと思います。
源流は日本料理にあり。豪快さと繊細さが織りなす美味!
榮林は、実はもともと料亭だったそうです。料亭榮林(えいばやし)として人気を博していましたが、ホテルオークラの創立者である大倉喜七郎氏から、「和の雰囲気で新しい中華料理を」というアドバイスを受けたのをきっかけに、中華料理榮林(えいりん)が誕生しました。大倉氏の指導を受け、初代料理長の顧春生さんが生み出した多彩な料理が、榮林の伝統の味として今も引き継がれています。
もともと料亭だったということもあってか、最高級の食材を用いた中華本来の豪快な味わいに加え、日本料理の繊細さが存分に生かされています。どのメニューを選んでも“アタリ”ばかり。何を食べても安心、安定、信頼のおいしさです。では、軽井沢の達人の榮林の楽しみ方をご紹介しましょう。
「元祖酸辣湯麺」の後は、旨味広がるアテを「ビール」で流し込む!
榮林で外せないのが、やはり名物の「ふかのひれ」。初代料理長の顧春生さんは、その味の決め手となる“もどしの技術”に心血を注ぎ、独自の伝統の味を完成させた。ぜひお財布が許せば、ふかひれ料理を味わってみて欲しい。
とはいっても、私が一番おススメしたいのは、「元祖酸辣湯麺」。トロトロの玉子餡かけに辣油が上品にたれているそれは、辣油と酢が上品に香り、スープは濃厚ながらも辛さも程々に胡椒も控えめ。酸味とのバランスも良い、とても上品な味付けだ。
具材は、細切りのタケノコ、シイタケ、ハムだろうか。コシのある細麺とも非常にマッチしていて、美味しさがひとつにまとまって押し寄せてくる。麺をすするのが止まらない。もちろん汗も、もしかしたら鼻水も止まらない。最後の一滴まで一気だ。もっと刺激が欲しければ、テーブルにある胡椒、辣油、酢をお好みで追加すれば良い。
中華料理と言えば、やはりビールだろう。ビールにアテるなら、まずは「春巻き」か。皮がモチモチ、パリパリで、ほのかに甘めでとても旨い! 2本から注文できるのでビールの量に合わせて頼むと良い。
まだまだ行くのなら、看板メニューでもある「鶏の唐揚げニンニク風味の石焼(小)」だろうか。大きめの鶏の唐揚げが6個入っている濃い目の味付けに、ビールが進む。熱々を頬張りながらハフハフと味わえば、自然とビールに手が伸びる。食べ切れなくても安心だ。お持ち帰りにして、夜にホテルや帰りの新幹線で食べれば良いのだ。
ああ、思い出しただけでよだれが出てくる。それくらい“間違いない本物”がここにある。
まとめ
一人でもよし、180席と席数が多いことから、カップルでも、家族でも、友達同士でも、少人数から大人数まで楽しめるお店です。軽井沢の達人おススメの「酸辣湯麺」は、榮林の賄いから始まった元祖であり発祥なのだそう。
ちなみに余談ではありますが、榮林 軽井沢店の建物は、「軽井沢ブルー・プラーク(歴史的建造物)」に認定されています。ブルー・プラークとは、英国で150年ほど前に始まった制度のことで、歴史的な事象や著名人に関わりのある建造物、または著名建築家によって設計された建物等に銘板を設置し、継承していくことを目的とした事業をいいます。軽井沢町では、その制度を参考に、町内の歴史的な価値を持つ建造物などを認定。歴史遺産として継承し、保存していただきたいと言う思いを込め、平成28年度より「軽井沢ブルー・プラーク制度」として開始されたそうです。
榮林 軽井沢店は、毎年4月中旬から11月初旬までの季節営業なので、気をつけてお出かけください。
榮林 軽井沢店 アクセス
所在地 | 北佐久郡軽井沢町大字軽井沢 1151-3 |
電話番号 | 0267-42-2196 |
営業時間 | 【月・水・木・金・土】 ランチ 11:00~14:00 L.O ディナー 17:00~20:30 L.O 【日・祝】 ランチ 11:00~14:00 L.O ディナー 17:00~20:30 L.O |
定休日 | 火曜日(7月下旬~9月上旬は無休) 冬季休業、例年4月中旬~11中旬までの期間営業 |
駐車場 | 店舗前にあり ディナーのみ第二駐車場の利用が可能 |